楽天市場フレーズ一致検索とは?賢い設定方法、デメリットを徹底解説

「フレーズ一致検索の設定方法を知りたい」
「フレーズ一致検索、結局何すればいいの?」

この記事は、そんな方に向けて書いています。

先取り結論
  • フレーズ一致検索とは、ショップ内検索をより正確に表示できる機能
  • 楽天で6月に「セマンティック検索」が導入される。これにより、現在の検索結果にズレが生じる可能性がある。
  • フレーズ一致検索を用いて検索結果ページを作ることで、セマンティック検索導入後もズレを回避できる

フレーズ一致検索とは?

特定のキーワードやフレーズを半角ダブルクオーテーションで囲み、リンクURLに追加することで、指定したキーワードやフレーズが含まれる商品を正確に検索結果に表示させる機能です。

フレーズ一致検索の例

では、ビールとおつまみを売っている店舗を例に考えてみましょう。

現状の検索システムでは、「ビールに合うおつまみ」とショップ内検索した場合は、「おつまみ」だけでなく「ビール」も一緒に表示されてしまいます。

今後はこういった場合に、フレーズ一致検索を活用して、おつまみのみを表示させることが可能です。

以下のURLを設定することで、「ビールにあうおつまみ」というワードを設置した商品だけをショップ内検索ページに表示することが可能となるのです。

https://search.rakuten.co.jp/search/mall/”ビールにあうおつまみ”/?sid=123456

もちろん、このURLで表示したい商品は、商品ページ内に「ビールにあうおつまみ」というテキストを入れる必要があります。

フレーズ一致検索は「完全一致」なので注意してください。
「ビールに合うおつまみ(「合う」が漢字)」だとヒットしません。

フレーズ一致検索のポイント
  • ショップ内検索結果をよりコントロールできる
  • 指定したいフレーズを商品ページ内のどこかのテキストに入れるだけ
  • 完全一致なので要注意

従来の検索結果は自然言語メインの検索システムなので「ビールにあうおつまみ」と検索すると「ビール」のノイズが入ってしまいます。

さらに、後述する「セマンティック検索」が導入されると、よりズレのある検索結果となることが危惧されますので、店舗様は是非これを機に対応しておきましょう。

フレーズ一致検索の導入背景

楽天は、2024年6月から本格的に「セマンティック検索」の導入を予定しています。セマンティック検索とは、キーワードにマッチしたものだけを探すのではなく、AIを活用してユーザーが求めるものをより精確に探し出す検索方法です。

セマンティック検索は、楽天市場で買い物をするユーザーにとっては便利な機能ですが、出店者側からするといくつかの問題が生じてしまいます。

ショップ内検索を使って自社の商品一覧を表示させている店舗は要注意です。
AIが検索ワードをもとに関連性のある商品を探し出すため、本来の意図とは少しズレた検索結果を表示する可能性があります。

本来注目すべき商品が見過ごされることによる売上の機会損失、ユーザーの期待に沿わない商品表示による離脱等につながる可能性があるため、早急に対応することが推奨されます。

そのためにも、フレーズ一致検索を正しく理解し、活用していくことが重要ですね。

フレーズ一致検索の導入方法3ステップ

ステップ1:ゴールを明確にする

ステップ2:表示したい商品をリスト化する

ステップ3:フレーズ一致検索のポイント

ステップ1:ゴールを明確にする

フレーズ一致検索を利用して、店舗内検索の結果に表示させたい商品を決めましょう。

ユーザーに何を訴求したいのか、どう回遊してもらいたいのかを明確にイメージしましょう。

ステップ2:表示したい商品をリスト化する

複数の商品ページを編集することが予想されるため、効率面や対応ミスを防ぐためにもあらかじめ対象商品をリストアップしましょう。

リストアップして管理しておくことで、後々修正する場合や複数人で作業する場合でも最小限のコストで対応ができます。

ステップ3:商品内に特定のワードを入れる

ワードを設定した商品だけを確実に表示させるには、既に商品ページに入っているワードとは異なるユニークなワードを入れる必要があります。

少々難しそうに思われますが、既存のワードを少し工夫することで対処できます。

フレーズ一致検索は先述した通り、「完全一致(そのワードと完全に一致する場合だけ表示)」のため、仮に「ビールにあう おつまみ」のように半角スペースを入れた場合や、「ビール おつまみ ピッタリ」などの類似するワードが記入されている商品があったとしても、検索結果には表示されません。

単語を組み合わせる、形容詞を入れるなど工夫してみましょう。

フレーズを入れるおすすめの場所はPC用販売説明文

ワードを決めたら、実際に商品ページ内に記入しましょう。

記入場所は、PC用販売説明文や、SPLP内に入れるのが最も良さそうです。

商品名やキャッチコピーに入れるのが簡単で楽ではありますが、それらは純粋な検索対策のワードで埋め尽くすのが理想的ですのであまりおすすめできません。

画像引用:西内花月堂 楽天市場店

上記のような説明文の「関連情報」あたりに記入するのが理想的と思われます。

フレーズ一致検索のポイント

フレーズ一致検索のポイント解説します。

検索対象の範囲は「商品ページ内のテキスト全て」

商品名からLP、成分表記など、商品ページ内のテキストは全て検索対象となるようです。

実際に存在する店舗の店舗内検索ページを使って検証してみました。

「熟成肉の格之進 楽天市場店」様の店舗検索ページ内で「”プラチナポーク”」と検索し、検索結果に表示された商品をそれぞれ確認してみました。

LP内に「プラチナポーク」というワードを確認できました。

こちらはキャッチコピー内に「プラチナポーク」を確認できました。

PC用販売説明文にも「プラチナポーク」を確認できました。

画像引用:熟成肉の格之進 楽天市場店

商品ページ内に「よく一緒に購入されている商品」や「類似商品」など別商品の情報を掲載している場合、その商品名にフレーズが混ざっていないか注意しましょう。

「松屋フーズ」の店舗内検索ページで「松屋 牛めしバーガー」と検索した場合、以下の通り関連性の低そうな商品も表示されました。

関連性の低そうな商品のページを確認したところ、下記の通り、「よく一緒に購入されている商品」欄に「松屋 牛めしバーガー」の商品情報が記載されていました。

【楽天市場】あの松屋の味がそのまま冷凍パック!!電子レンジ対応商品です。:松屋フーズ[トップページ]

このように、検索範囲はページ内の全てのテキストが対象となるため、フレーズのコンタミネーションにも注意しましょう笑

メリットは「店舗側が検索結果を管理できる」

「店舗側が検索結果を管理できる」とは、つまり「検索結果を自由に決める事ができる」ということです。

お惣菜とスイーツを販売する店舗の、ショップ内検索ページで「お惣菜」と検索した時の結果一覧を全て「スイーツ」にするなんてことも可能です。

それぐらい強力で固定化されたシステムです。

店舗回遊や検索対策として、全商品に複数の検索対策を網羅できるワードを入れている場合、本当に表示したい商品以外も検索結果に表示されてしまうことがあります。

ユーザーが求める情報との乖離があるとページ離脱や、商品を見つけてもらえない等の機会損失につながってしまいます。

適切な設定を行うことで、これらを回復できます。

簡易的な特集ページとして活用することもできますね。

セール中商品や特定のギフトシーズン用商品のみを集めたページを簡易的に作成し、そこにユーザーを誘導することでより効率的な商品検索が可能となり、結果的にCVRの向上等も見込めます。

デメリットは「工数がかかる」

フレーズ一致検索を導入するには、以下の2項目を決定する必要があります。

  • 商品情報にどんなフレーズを入れるか
  • 商品情報をどう編集するか

普段の店舗運営にこのような意思決定・作業を入れるのは、工数がかかりますね・・・。

商品情報に入れるフレーズは、どんなテキストでも問題ありませんので、極論を言うと「rakuten-phrase」とか適当な文字列でも問題ありません。

しかし、楽天内のSEOを考えると、日本語、かつ、商品と関連しているワードが理想です。

また、接頭辞(フレーズの頭に共通した文字列)を入れておくと、後々Spreadsheet等で管理しやすいのでオススメです。

楽天市場フレーズ一致検索の設定方法、デメリットまとめ
  • フレーズ一致検索とは、ショップ内検索をより正確に表示できる機能
  • 楽天で6月に「セマンティック検索」が導入される。これにより、現在の検索結果にズレが生じる可能性がある。
  • フレーズ一致検索を用いて検索結果ページを作ることで、セマンティック検索導入後もズレを回避できる