【保存版】ヤフーショッピング出店方法|初心者向け完全ガイド

「ヤフーショッピングに出店したいけど、具体的な手順がわからない…」
「出店にはどれくらいの費用がかかるの?審査は厳しいの?」

この記事は、そんな方に向けて書いています。

本記事では、ヤフーショッピングへの出店を検討している方に向けて、出店の流れから費用感、審査のポイント、そして成功事例について徹底解説していきます。

ネットショッピングを初めて利用される方でも、簡単・安心・お得に使えるECモールとして、多くの方に支持されています。

先取り結論:ヤフーショッピングはYahooのブランド力で集客できる
  • ヤフーショッピングは国内最大級のECモールで、日本の人口45%にアプローチ可能
  • 出店の流れは大きく2ステップで、出店申込と開店準備のみ。ヘルプスタッフによるサポートもあって安心
  • 初期費用は他の大手ECモールと比較して低く、低コストで出店可能

ヤフーショッピングとは、国内最大級のECモール

ヤフーショッピングは、Yahoo! JAPANが運営する国内最大級のオンラインショッピングモールです。

月間利用者数9,700万人のLINE、5,500万人のYahoo! JAPAN、登録ユーザー数6,300万人のPayPayという圧倒的なリーチ力で国内のユーザーをカバーできる点が最大の特徴です。

また2023年10月時点で、登録ユーザー数6,000万人を超えるPayPayと連動した集客施策により、膨大なPayPayユーザーにアプローチできる点もYahoo!ショッピングの強みです。

またヘルプデスクスタッフがメールや電話でもサポートしてくれるので、はじめてのネットショップ運営に不安を抱えている方でも安心して出店することができます。

ネットショッピングを初めて利用される方でも、簡単・安心・お得に使えるECモールとして、多くの方に利用されています

ヤフーショッピングに出店するメリット・デメリット

ヤフーショッピングへ出店を検討する前に、メリットとデメリットを理解しておきましょう。

ブランド力による集客が見込めるものの、競合の多さや審査の厳しさなど、ポイントを押さえておくことが重要です。

ヤフーショッピングのメリット

ヤフーショッピングには、他のECモールと比較して複数の魅力的なメリットがあります。

特に新規出店者や小規模事業者にとって、ヤフーショッピングは参入しやすいECプラットフォームと言えます。

  • 強力な集客力
    Yahoo! JAPANの月間利用者数は約5,400万人以上(2024年9月末時点)と言われており、日本の人口の45%にアプローチすることができる
  • 手数料の低さ
    大手ECモールの中では比較的手数料が低く設定されているため、利益率を確保しやすい傾向にある
  • Yahoo経済圏の活用
    Tポイントやソフトバンク・PayPayとの連携など、Yahoo独自の経済圏を活用した販促が可能
  • SEO効果
    Yahoo!検索でのストア検索結果が優遇される傾向があり、自然検索からの流入増加が期待できる
  • 豊富な販促ツール
    ポイント倍率設定やクーポン発行など、売上アップのためのマーケティングツールが充実

ヤフーショッピングのデメリット

一方で、ヤフーショッピングには以下のようなデメリットも存在します。

競合の多さや検索上位表示の難しさなど、事前によく理解して戦略的に出店を検討しましょう。

  • 審査の厳しさ
    審査基準が厳しいため、特に個人事業主の場合は書類準備や申請に時間がかかることがある
  • 初期設定の手間
    ストア設計や商品登録など、初期設定に一定の時間と労力が必要
  • 競合の多さ
    人気カテゴリーでは多くの競合ストアが存在するため、差別化が必要
  • ランキング上位表示の難しさ
    新規ストアがすぐに検索上位に表示されるのは難しく、時間をかけた育成が必要
  • 独自ルールへの対応
    Yahoo!独自の運営ルールやガイドラインに従う必要があり、理解と対応に時間がかかる

出店にかかる初期費用、固定費

ヤフーショッピングへ出店する際の初期費用を事前に理解しておきましょう。

ヤフーショッピングは「初期費用」「月額システム利用料」「売上ロイヤリティ」が無料なので、他の大手モールと比較して圧倒的な低コストでネットショップ運営ができます。

他社との比較は以下です。

項目Yahoo!ショッピング楽天市場Amazon.co.jp
初期費用無料60,000円(税込)無料
月額費用無料25,000円~130,000円
(税込)
4,900円(税込)※大口出品
販売手数料0%2.0%~7.0%5%~15%
(商品カテゴリーによる)
決済手数料約3.0%~4.5%約2.5%~3.5%(楽天ペイ)無料
(販売手数料に含まれる)
ポイント負担1%~任意(PayPay)1%固定(楽天ポイント)任意
その他費用アフィリエイト手数料、有料機能などシステム利用料(売上の0.1%)、アフィリエイト料などFBA手数料、固定成約料

例えば月商100万円のストアを運用するとなった場合、ヤフーショッピングで出店するだけで他社大手ショッピングモールより75,000円以上もお得になります。

出店する際にどれくらいの料金がかかるか気になる方は、シミュレーションもあるので料金目安を確認してみるのもよいでしょう。

出店までの流れは大きく2ステップ

ヤフーショッピングの出店は「出店申込」と「開店準備」の大きく2ステップです。

お申し込みから開店までの全体の流れは以下です。

ステップ1:出店申し込み

まずは、ヤフーショッピングの公式サイト(出店者向けページ)から申し込みを行います。

このステップでは基本的な情報入力が必要です。

  • Yahoo! JAPAN ID
  • クレジットカード情報
  • 会社情報
  • 代表者情報
  • 銀行口座情報
  • ご提出書類(法人、個人事業主)
  • 出店予定商材情報

ご提出書類に関しては法人、個人事業主とで用意が必要な書類が変わるので注意が必要です。

  • 法人
    登記簿謄本、公共料金の領収書、代表者の本人確認書類
  • 個人事業主
    開業届、本人確認書類

また出店予定のお取り扱い商材によっては以下の免許および情報が必要となります。

商材必要な免許・情報補足事項
古物(中古品)古物商許可証古物(中古品)を販売する場合に必要
アルコール酒類全般酒類販売業免許アルコール酒類全般を販売する場合に必要
医薬品薬局開設許可証または店舗販売許可証情報の入力とコピーの提出が必要
動物用医薬品動物用医薬品店舗販売許可証情報の入力とコピーの提出が必要
コンタクトレンズ高度管理医療機器等販売業許可証情報の入力とコピーの提出が必要
レンタル商材特記事項なしフォーム入力時「役務、サービス商品のお取り扱い」に「あり」を選択して申込み
役務、サービス商材特記事項なし役務、サービス商材については審査通過後のうえ、個別審査が必要。フォーム入力時「役務、サービス商品のお取り扱い」に「あり」を選択
ブランド品商材情報の入力(仕入先/卸先、仕入方法、正規流通商品であることの証明方法など)審査対象ブランド一覧の確認が必要
ふぐふぐを取り扱う免許のコピー提出
自動車パーツ(中古自動車を解体して販売する場合)自動車解体業免許の免許情報の入力

ただし、以下の商品カテゴリは出店が禁字されているため、注意が必要です。

大分類カテゴリ主な禁止商品例
医薬品
医療機器関連
医薬品(第一類~第三類・処方薬・動物用含む)、高度管理医療機器(コンタクトレンズ等)、
未承認・無許可製品
食品・飲料関連個人製造品、法令基準未達成食品、開封済・賞味期限切れ品、ふぐ等取り扱い難易度の高い食品
化粧品・健康商品個人輸入・製造の化粧品、成分表示なし、精力剤・媚薬・危険ドラッグ等
動植物
および関連品
生体動物、有精卵、はく製、希少種(象牙・毛皮など)
武器・危険物銃器・ナイフ・スタンガン、毒物・劇物・農薬・火薬類
アダルト関連アダルトグッズ、過度な露出衣類、アダルトDVD・成人書籍
金融・チケット関連現金、金券、商品券、優待券、宝くじ、金融商品、投資関連品
ブランド品
知的財産
真贋不明のブランド品、著作権・商標権侵害品
その他禁止商品たばこ類、盗品、不動産、レンタル品、役務提供(レッスン等)、2週間以上納期の商品、
Yahoo!判断で不適切な商品

これらの提出された書類と情報をもとに、ヤフーショッピング側で審査が行われます。

審査には通常1〜2週間程度かかりますが、商材によってはさらに時間がかかることもあります。

ステップ2:ストア設定と開店申し込み

契約審査が通った後は、開店準備を行います。

ヤフーショッピングでの店舗運営は、公式の管理ツール「ストアクリエイターPro」を使って、商品登録や注文管理、売上分析、デザイン編集までを一元的に行えます。

主な機能は以下です。

機能カテゴリ内容
商品管理商品ページの作成・編集、在庫・価格管理、CSV一括登録
受注管理注文確認、発送処理、購入者への連絡
ストアデザイントップページやカテゴリページの編集、バナー作成
販売促進クーポン発行、ポイント倍率設定、広告(ストアマッチ)の運用
分析・レポート売上分析、アクセス解析、顧客データ管理
設定管理送料設定、決済方法設定、ストア情報の変更

ストアの第一印象を決める重要な設定となるため、競合ストアなども参考にしながら、顧客に分かりやすく信頼感のあるデザインを心がけましょう。

例えば、競合ストアは次のような方法で調査もできます。是非参考にしてみてください。

ヤフーショッピングのTOPページ「カテゴリから探す」で調査したい商材カテゴリーを選ぶ
「人気ランキング」に表示さている1位~3位などの上位ストアをクリック
商品詳細ページに移動するので、ストア情報を選択
競合のストアページが表示される
Screenshot

例えば食品系だと、成城石井北海道お土産探検隊はストアレビューも高く、ストアが整っています。

ストア設定の準備が終わり、開店審査を申請すると2~5営業日の審査があります。ここで審査に通ると、晴れてヤフーショッピングに出店となります。

ヤフーショッピングの出店審査の通過率を上げる8つのポイント

ヤフーショッピングの出店審査では、事業者の信頼性・書類の正確性・本人確認対応が特に重視されます。

「知らずに落ちた…」を防ぐため、初心者でもすぐ実践できる通過率UPのコツを解説します。

  • 本人確認電話には必ず出る
    申し込み後にヤフーショッピングから本人確認の電話がかかってきます。これに出ないと審査に落ちる可能性が高くなります。不在だった場合も必ず折り返し連絡し、理由を伝えることが大切です。
  • 事業者情報・書類は「100%正確」に
    会社名や住所、連絡先などは登記簿や開業届と同じ内容を正確に記入します。書類の不備や不一致があると審査が遅れたり、通らない原因になります。スキャンデータも鮮明なものを提出しましょう。
  • Yahoo! JAPAN IDの「信用履歴」に注意
    過去に規約違反などがあったYahoo! JAPAN IDは審査に不利です。問題のないIDを使うか、新しくIDを作って申請するのが安心です。
  • クレジットカードの与信枠を事前確認
    登録するクレジットカードに延滞や限度額オーバーがあると、審査でマイナスになります。事前に与信状況を確認し、問題ないカードを選びましょう。
  • 申請は「平日の日中」に行う
    申請は審査担当者が対応できる平日の日中がベストです。夜間や深夜に行うと、自動審査で落ちやすいと言われています。
  • プレミアム会員は信用度UPに有利(任意)
    必須ではありませんが、Yahoo!のサービスを継続して使っていると信頼度が上がることがあります。審査に有利になる可能性もあるため、余裕があれば検討しても良いでしょう。
  • 他ECサイトや実店舗の実績は積極アピール
    楽天市場やAmazon、自社ECなどでの実績があれば、しっかり伝えましょう。運営経験があることは信頼性を高める材料になります。
  • ガイドライン違反商材は登録しない
    禁止や制限されている商品を登録すると、即座に審査落ちになることがあります。事前にガイドラインをよく確認し、問題がないかを必ずチェックしておきましょう。

もし仮に落ちた場合でも、原因を修正すれば再申請は可能です。落ち着いて確実に準備すれば、初心者でも問題なく通過できます。

Yahooショッピングに出店して成功した企業事例3選

Yahooショッピングは初期費用を抑えられるため、特に中小企業にとってリスクの少ない販路拡大手段です。

ここでは実際にYahooショッピングを活用して成功した企業の事例をご紹介します。

事例1:くまもと風土が熊本の農産物を全国に届け、売上500万円を達成

熊本県の農家支援を目的にスタートした「くまもと風土」は、柑橘類を中心とした九州の農産物を扱うネットショップです。

出店からわずか4か月で売上500万円超を達成し、現在も高い人気を誇ります。

  • 顔が見えないECでも安心できる「情報の充実」を徹底
  • Yahoo!ショッピングならではの無料メルマガを活用し、顧客接点を強化
  • 出店時の初期コストがゼロな点が、チャレンジしやすい環境に

くまもと風土は、ネット通販における「見えない不安」を解消することを重視し、商品説明・産地情報・生産者の声を丁寧に発信しています。

Yahoo!ショッピングで無料のメールマガジン機能を駆使し、リピーターとのつながりを強化。初期費用ゼロというハードルの低さも、中小企業が安心して一歩を踏み出す後押しとなりました。

事例2:「激落ちくん」メーカーのレックが、Yahoo!で新規顧客層を開拓

生活用品メーカーのレック株式会社が運営する「レックダイレクト」は、掃除用品やベビー用品などを取り扱う直販ショップです。

楽天市場やAmazonでの販売実績をもとに、新たな顧客層を開拓すべくYahoo!ショッピングへ出店。モールごとに異なるユーザー層に合わせた商品戦略が成功につながりました。

  • Yahoo!ユーザー向けにネット限定商品(大容量おしりふき、美容雑貨など)を展開
  • 広告の活用や商品ページの最適化により、検索流入を強化
  • PayPayキャンペーンと併せてメルマガを活用、リピーター獲得にも注力

Yahoo!ショッピングでは、検索経由の購入率が高いという特徴を活かし、狙った商品を的確に販売。ヒット商品として「水99.9%おしりふき」がランキング上位を獲得し、2023年にはYahoo!内ショップアワードを受賞するなど高評価を獲得しました。

モール最適化を図った運営により、他モールと比較してもYahoo!店の売上構成比が拡大し、新規顧客の獲得にも成功しています。

事例3:壁紙屋本舗が女性向けDIY商品で新規層を取り込み、ブランドを拡大

DIYリフォーム用品を扱う「壁紙屋本舗」は、女性層や初心者でも楽しめるデザイン・サポート体制で急成長しました。

コロナ禍のステイホーム需要を捉え、Yahooショッピングでも新規顧客を多数獲得できています。

  • PayPayキャンペーンと連動し、新規ユーザー層を取り込み
  • 女性目線の商品ページデザインで長時間閲覧を実現
  • SNS・テレビ露出・LINE配信など多角的なマーケティングでブランド認知を強化

壁紙屋本舗は、Yahoo!ショッピングが力を入れるPayPayキャンペーンを巧みに活用し、「決済手段が使えるから」という動機の新規顧客層を取り込みました。

また、女性でも気軽にDIYに挑戦できるよう工夫された商品ページが高い評価を得ています。

SNSやメディア露出による認知向上、LINEでの親しみやすい情報発信など、多角的な施策でファンを増やし続けています。

まとめ:ヤフーショッピングはネット初心者でも気軽に出店できる

ヤフーショッピングに出店するにあたって、ポイントをおさらいしましょう。

まとめ:ヤフーショッピングはYahooのブランド力で集客できる
  • ヤフーショッピングは国内最大級のECモールで、日本の人口45%にアプローチ可能
  • 出店の流れは大きく2ステップで、出店申込と開店準備のみ。ヘルプスタッフによるサポートもあって安心
  • 初期費用は他の大手ECモールと比較して低く、低コストで出店可能

ヤフーショッピングは、ネット販売をこれから始める方にも最適なプラットフォームです。

出店のメリットを整理したうえで、まずは一歩踏み出してみましょう。

ただし、出店するだけでは売上は伸びません。出店後に意識すべきポイントもあわせて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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